2015年御翼8月号その1

基金募集は楽しい経験となることができる

 

「基金募集は楽しい経験となることができる」という章が、ロバート・シューラー著 佐藤陽二訳『あなたの教会は必ず成長する』(聖文舎)にある。以下はその引用である。
 霊的感銘を与え、人間の必要性を満たす考え方は、金を生み出す。成功する目標は、もしそれらが広く、熱心に宣伝されるならば、常に目標自体が経済的支援を作り出すものである。従って基金募集というものは、実に、楽しみにさえなるものである!

霊的感銘を与えるために、どのような説教をしたらよいのか。
@ 説教を説教するな。
 日曜日の朝の礼拝を、霊感と慰めとキリストへの基本的献身とに、狙いを定めよう。この一週、あなたが神と共に持った経験を証ししよう。もしあなたが神との経験がなかったとすれば、おそらく、あなたは、病人を見舞ったり、悩みの中にある人に助言したりしなかったことになる。
A 説教壇において論争してはならない。
 論争は、小さなグループの集まりでするために取っておこう。そこでは対話をすることができ、対話だけが態度を変えさせる。
B 常に積極的であるように。
 説教が積極的であるかどうかは、「これは積極的感情を刺激しているだろうか」と単純に問うことによって出来る。積極的感情とは、次のようなものである。愛、喜び、平和、親切、柔和、善、信仰、希望、ユーモア、熱望、信頼、尊敬、自信、熱心、大志、勇気、楽天主義!決して否定的感情をはたらかせてはならない ―― 恐れ、疑い、怒り、偏見、悲しみ、失望、自己嫌悪、厭世(えんせい)主義(この世の中では幸福や満足を得られず、積極的な価値は認めがたいとする人生観)などである。それを毎週々々、毎年々々続けていただきたい。そうすればあなたは、あなたの会衆の人格を、真に変えるであろう!あなたの教会へ行くのが、楽しみになるであろう。
C あなたのメッセージに良い例話を用いよう。
D 常に人々をイエス・キリストき、人々を高めよう―決して傷つけてはならない。
もしあなたが、教会に属していない人々に、キリストを通して彼らもまた美しくなることができるという信仰をうちこむならば、あなたの教会は、それらの人々でいっぱいになるであろう。

 私たちの教会の歴史には、次週の請求書を払うのに十分な金を得るために、苦しんだ時代があった。しかし、日曜日の献金の前に、この弱さを人々の前に提示したり、重荷をおろすために教会へ来た人々の疲れた肩に、その問題を投げかけたりすることはしなかった。そのかわりに、私は次の意味のことを述べた。「私たちは神を信じ、そして常に神は、あなたがたのようなすはらしい人々を通して、私たちの必要に応じてくださったのです。どうか神さまが、あなたがたを祝福してくださいますように!」。 
 この取り組み方は、常に成功した。
 人々は、創作力を奮い立たせるものに、あるいは家族、結婚、個人的生活に助けといやしと希望とを与えるもののために、金を喜んで与えるようになる。最高の経済的応答を生みだす唯一の道は、感動的で霊的感銘を与え、人間の必要性を満たし、その問題を解決する事業計画を提案することにある。夕食会やバザー、そして献金を二度集めるというような、少額の落ち穂を追い求めるならば、計画はだいなしになることを覚えておこう。教会の調理場の皿洗機のための千八百ドルの募金よりも、新しい十エーカーの土地のための百万ドルのほうがはるかに容易であった。大きく創造的な、問題解決のための事業計画は、真に人々をやる気にさせるのである。金に関する「問題」はない。それは常に症状なのであって、問題なのではない。私たちが、土地や建物のために募金の必要がある場合、最も大きな問題となったのは、いつでも、神の力ではなくて、私の弱い信仰であったことを、私は発見した。
 神のご栄光のため、人の魂を救うために、熱心に願い求めよう。それは失望に終わることはない。

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